私がアメリカに留学した頃の携帯電話は、今のご先祖様のようなもので、アタッシュケース(古っ!)そのものが「携帯」でした。
今人気の某バブル芸人さんの持っている携帯を想像していただければ、分かりやすいのではないでしょうか。
さすがに今の時代、何処に行っても携帯は生活必需品となっています。
アメリカでも殆どの都市で公衆電話(pay phone)を探すのが難しくなってきている状態です。
アメリカに留学を計画している人でしたら、学校と色々な連絡を取り合うために電話は必要ですね。
という事で、今回はアメリカに留学する際に必要となる携帯の現状について探ってみようと思います。
賢く選ぼう、携帯プランの種類
私の留学年数は大学、大学院と長かったため、今でもメジャーな電話会社であるAT&Tと契約で携帯を使っていました。
その際には個人の財政が分かるクレジットスコアの他、ソーシャル・セキュリティー・ナンバー(Social Security number、社会保障番号)が身元証明として必要です。
大抵の場合、短期留学の学生はそんなものは持っておらず、保証金(500ドルくらい)が必要だと聞いております。
しかし近年ではその様な事をせずに、SIMカードを買い、それを手持ちの携帯に取り付ければいいだけです。
しかもプリペイドやマンスリーなどのオプションがあるので、長期のコミットは要りません。
後はアメリカと一口に言っても、大陸です。その広大な面積にサービスを提供するプロバイダーのサービスエリアと自分が通う学校の位置を確かめておく必要があります。
主なプロバイダーは、Verizon Wireless、AT&T、T-Mobile、そしてSprintです。
長期契約
それでも2年契約をすると色々な特典が付いてきます。例えば安く携帯本体が買える、家族割引がある、などです。日本にもあるようなサービスかと思います。
しかし上記の様な事があるので、長期留学で来ない限りあまりお勧めはできません。
プリペイド
そこでプリペイド・プラン(またはPay-As-You-Go)の選択をお勧めします。
これは契約の無いプランで、IDなどの要求はありません。ただし自分の選ぶプランを出している携帯会社から、直接携帯本体を購入しなくてはならない場合が多いです。
またプランそのものが契約よりも高くつく可能性が生じます。
私の場合Verizon 解約後、TracFoneのPay-As-You-Goのプランで携帯を40ドルくらいで購入しました。
60分90日間有効をよく使用しました。税込みで20ドルしません。これは携帯の機種にもよりますが、基本通話とテキスト、そしてネットサーフが出来るようになっています。
またもっとお得な月50分で10ドルのプランがあります。このプランにも契約は要らず、キャンセル料金なども掛かりません。
月50分ですが、これには通話、テキスト、ウェブとメールが含まれています。また使い切れなかった分数は次の月にロールオーバー出来ます。
因みに一般的にプリペイドの月額相場は話し放題、税込み50ドルくらいです。
スマホの場合、そしてデータ容量を多くすれば、勿論もっと高くなります。
代表的な携帯プランの比較
T-Mobile:月40ドルプラン。3GBデータで通話、テキストは制限無し。
AT&T:月45ドルプラン。3GBデータで通話、テキストは制限無し。残ったデータはロールオーバー。
Boost Mobile(Sprint系):月30ドル。1GB、4G LTEデータ。通話、テキストは制限無し。5ドルで1GBずつ追加可能。月50ドルプランだと、データも制限無し。
他にはAT&Tの携帯機種が使用できるCricket WirelessやH2O、T-Mobile系列のMetroPCSやSIMPLE Mobileなどがあります。
Net10 Wirelessは多種の携帯に対応できる、TracFone系列の会社です。今持っている携帯がSIMカード交換可能ならば、ここのプランが使えます。
Straight Talk WirelessもSIMカードを代えるだけで持っている携帯を使う事が出来ます。
またメジャーではありませんが、US Cellularというプロバイダーもあります。
Project FiというGoogleが出している携帯サービスはメジャーなプロバイダーに加え、このプロバイダーのサービスエリアでも通用出来るようになっています。ただし使える機種がNexusのみとなります。
Virgin Mobile、Red Pocket Mobile、Verizon、Sprintなどなど色々選択肢がありますので、自分の用途に適した携帯サービスを選べればいいですね。
SIMPLE Mobileは月25ドルで通話、テキストが無制限です。またテキストに関してはアメリカ国内外構わず無制限となっています。ただしデータ無しのプランですので、スマホには対応しておりません。
注意点
アメリカでの携帯システムでは世界で通用するGSM (Global System for Mobiles)の他、アメリカ特有のCDMA (Code Division Multiple Access)があります。
AT&TとT-Mobileは前者ですが、他のメジャープロバイダーであるSprint、Verizon、そしてUS Cellularは後者のCDMAのシステムを使っています。
プリペイドSIMカードが使えるのはGSMシステムを導入しているAT&TとT-Mobileですので、自分の携帯を持っていく際には気をつけてAT&TまたはT-Mobileのサービスを選ぶようにしましょう。
プリペイドSIMカード
今は携帯が発展し、3G、4Gとなっています。そのため、プリペイドSIMカードを取り替えるだけで手持ちの携帯が世界中で使えるようになっています。
海外に旅行する人には大変便利ですが、2、3ヶ月以上の滞在には向いないかもしれません。
それでもまず始めはSIMカードで、という人にはAT&T系列の
- AirVoice
- AT&T
- Black Wireless
- H2O Wireless
- Red Pocket
- Straight Talk
T-Mobile系の
- GoSmart Mobile
- Ready SIM
- Simple Mobile
- T-Mobile
- Ultra Mobile
を調べることをお勧めします。
この中で国際電話が出来ないものや、反対にテキストは無制限だったりするプリペイドSIMカードがありますので、用途に合わせて選択されたらいいと思います。
ここでの注意点としては、1ドルから5ドルくらいのスターターSIMカード。
これは持っている携帯をアメリカで使えるようにするSIMカードで、これを入れた後はPay -As-You-GoやTop-Up Prepaid Cardなどを買わなくてはなりません。Top-Up Prepaid Cardは大体40ドルからで、期間は30日か90日となっています。
スターターSIMカードとTop-Up Prepaid Cardのサービス提供者がマッチするように気をつけましょう。
まとめ
携帯レンタルもありますが、個人的にはアメリカに留学する人はプリペイド、Pay-As-You-Goで新しく携帯を購入された方がいいと思います。日本と違い、機種にあまりこだわらなければ安く携帯が手に入ります。
一学期間だけの留学や、すでにスマホやiPhoneを持っている人でしたらプリペイドSIMカードがいいと思います。
AT&TやT-Mobileは支店があちこちにあるので、分からない場合は直接お店に伺うのがいいでしょう。
またここに挙げた例にあるサービス提供会社や値段などは2016年秋時点のものですので、アメリカに留学の際にはネットで携帯の最新情報を得るようにして下さい。