すっかり日本にも定着した趣のあるアフタヌーンティー。
ホテルのティールームや紅茶専門店などで楽しむ人もいるでしょう。
ブランドのティーセットに、三段重ねのタワーになったケーキスタンドに、タルトやケーキ、サンドイッチが贅沢に盛り付けられて、おやつというより立派な昼食ですよね。
しかし、イギリスの人たちはいつもいつもあんな豪華なお茶を愉しんでいるのでしょうか?
実はアフタヌーンティーは貴族の文化だったとのこと。
社交界の重要なおもてなしの儀礼だったようですね。
一般にはもっとカジュアルに紅茶を愉しんでいるらしいです。
ティーバッグで手軽に淹れ、添えたビスケットを紅茶に浸しながらいただく。
一日に7回も紅茶を飲む習慣があるといわれるイギリス人ですから、普段のお茶は手早く淹れて楽しむのですね。
日本でも、急須を使わず茶こしでお茶を淹れることもありますが、手抜きでもお茶を愉しみたい、というズボラな気持ちは世界共通なのかも。
本格的な紅茶を楽しむにはティーポット選びが重要
せっかく紅茶を楽しむのなら、できるだけおいしく淹れたいもの。
まず必要なものはティーポットです。
ティーポットは保温性の点でガラスより陶器のもの、そして胴の部分が丸みを帯びた形のものが良いでしょう。
紅茶が香り良く、しっかりと味を出すためには、ポットの中でお湯が対流し、しっかりと茶葉が躍ることが大切です。
これをジャンピングといいます。
ポットの内側でしっかりとお湯が対流するためには、丸い形が最適なのです。
やかんのような底が平たい円錐形やずんどうな形では対流がうまく行きません。
喫茶店でよく見かける、ガラス製のずんどうな形で底に茶葉を押しこむプレス式のタイプや、内側に茶こしがついているものなどは、茶葉の後始末が簡単で楽なのですが、味わいを重視するならばお勧めしません。
そして、茶葉がカップに流れ出るのを防ぐため、茶こしが必要です。
おいしい紅茶を淹れる基本の方法
おいしく紅茶を淹れるには、やはりティーバッグよりも茶葉をそのままポットに入れる方が良いのです。
適切な量は一人分につきティースプーン一杯です。
イギリスでは、人数分にプラスしてポットの為にもう一杯、なんてしゃれた事を言うらしいです。
イギリス人はミルクティーで飲むことが多いせいか、濃紅茶を好む傾向があるそうなので、そのあたりはお好みで。
ティーポットはあらかじめお湯を入れて温めておき、そこに茶葉を入れてから沸騰したてのお湯を”勢いよく”注ぎます。
蒸らす時間は大体2~3分ほどですが、茶葉の種類によってそれぞれ違いますので、紅茶の説明書を読んでおきましょう。
茶こしを使ってカップに注ぎますが、最後の一滴(ゴールデンドロップ)においしさが濃縮されていますから、きっちり注ぎ切りましょう。
もっと手軽にティーバッグで淹れる
しかしながら、気ぜわしい時、自分ひとりだけに淹れるとき、丁寧にポットを使って洗い物を増やすのも面倒・・・
そんな気分の時には、ティーバッグでもおいしく淹れる方法があります。
カップをお湯で温めておき、ティーバッグを入れて熱湯を注ぎます。
そして小皿やソーサーなどでふたをします。
こうして湯気が逃げてお湯の温度が冷めることなく、茶葉を蒸らすことができます。
蒸らし時間はティーバッグの説明を読みましょう。
ポットと違ってジャンピングができないので、ティーバッグを取り出す時に軽く揺らしてから引き上げるようにしましょう。
ただし、ティーバッグを絞ると渋みが出てしまうので静かに水気を切るようにします。
素敵なグッズでティータイムを彩る
ポットやカップをお気に入りのブランドでそろえたり、気が向いた時にさっと紅茶を飲めるように色々な種類の茶葉を集めて、スティックの砂糖やビスケットなどのお菓子を並べてドリンクバー風のコーナーを作ってみたり。
イギリス人のように、気軽にいつでも紅茶を愉しめる工夫をするといいですね。
紅茶グッズは、カップやポット、スプーンばかりではありません。
取り揃えの多い食器売り場、こだわりのある雑貨屋などで、お好みのものを探してみては?
ティーインフューザーといって、茶葉を中に入れてティーバッグのようにお湯に浸して紅茶を浸出させるもの、ティーバッグを置いておくためのトレイ。
茶葉の量を量るためのティーキャディースプーンには、さまざまなかわいらしい形のものがありますし、お茶を浸出する時間を計るのに、砂時計などを使うのも、ゆったりしたひとときを楽しむのにぴったりでしょう。
ユニークなもの、シックなもの、さまざまな紅茶グッズを使って自分自身のリラックスタイムを演出してはいかがでしょうか。
まとめ
- 豪華なアフタヌーンティーはおもてなし用。
- イギリス人流に自分風に紅茶を楽しもう。
- 紅茶をおいしく淹れるには、丸い形のティーポットを選ぶ。
- 紅茶を淹れるコツは必ず熱湯を使うこと。ジャンピングが大切
- ティーバッグでおいしく紅茶を淹れるには熱湯でふたをする。
- さまざまなグッズや演出で紅茶を飲むひとときを彩る。