手軽に乗れて便利な乗り物ではあると共に捨てるのも簡単なのが自転車です。
それゆえか放置自転車は増加傾向にあります。
放置した側はそれでよくても、放置された側は撤去が必要。
撤去は費用も労力も掛かり大変なんです。
目次
自転車の処分について
個人での自転車の主な処分方法は、
- 粗大ごみとして出す
- 業者に委託して引き取ってもらう
- 免許(古物商)をとって販売する
などがあります。
自分で自分の自転車を処分する場合には上記のような方法でいいのですが、放置自転車の処分・撤去に関しては法律にひっかかる場合もあるので注意が必要です。
放置自転車撤去に関する注意事項
放置自転車って本当に困りますよね。
マンションやアパートなどに放置してあるかと思えば、道端や人の家の目の前に放置してあったりと所かまわず放置してあるのが現状です。
でも、放置自転車の撤去に関しては注意が必要です。
注意1:勝手に移動はダメ
私有地などに放置されている自転車の撤去に関しては注意しなくてはいけません。
例えば、自分の敷地内に勝手に放置された自転車。
実はこんな状態であっても法律違反ではないのです。
そのため、自転車の持ち主に無断で敷地外に出してしまうと「不当投棄」という扱いになってしまいます。
注意2:勝手に乗ってはダメ
放置自転車であれども勝手に乗ったり自分のものにしてはいけません。
これは立派な法律違反。
「占有離脱物横領」という罪になります。
注意3:勝手にまたがってもダメ
それとなく置いてある自転車。
盗むわけじゃない。
乗って走り去ろうとしているわけじゃない。
ただ、気になるからちょっとまたいでみただけ。
なんて場合も「占有離脱物横領」にあたってしまう可能性があるので注意してください。
撤去の手順
放置自転車に関してのルールは、被害者側(放置された方)よりも加害者側(放置した方)が有利な感じになっています。
そのため、被害者が間違った撤去の仕方をしてしまわないよう注意が必要となってきます。
では、被害者となってしまった場合はどうしたらいいのでしょうか?
アパートやマンションの自転車撤去の手順
手順1
マンションやアパートなどの管理者であれば、住民全員に撤去する旨を書面にて通知をします。
後で「知らなかった」なんて住民が出ないよう、個々のポストに入れるのはもちろんのこと、掲示板や駐輪場など目立つところにも張り紙をしてください。
撤去したいと思う自転車にも張り紙等して知らせる必要があります。
手順2
放置自転車の保管期限というのは法律で特に定められているものではありません。
いつまでという明確な決まりはないので、撤去する側である程度の猶予を持って決めても大丈夫ですが、撤去する日にちもちゃんと書面で通知してください。
その後、張り紙を写真撮影。
きっちりやっている証拠を撮っておかないと後でクレームが出た時に大変です。
手順3
期限が過ぎても自転車が放置されたままでしたら、警察署に連絡をします。
通常、自転車には防犯登録番号が記載されていますので、盗難届が出ているかどうかを確認してもらい、届けが出ていれば警察の方で引き取ってもらえます。
届けが出ていない場合は撤去に関する指示がされることもありますので、そのまま警察に相談に乗ってもらうようにしてください。
個人宅での自転車撤去の手順
個人宅の敷地内などに放置されてしまうケースもあります。
こちらの手順に関してもさほどアパート・マンションのケースと変わりがありませんが、とにかく邪魔ではあっても勝手に触らないようにした方がいいです。
基本、民事不介入の警察ではありますが、盗難届けの確認を含めて警察に連絡しその後の対処について相談をしてください。
注意しなければいけないのは、放置されているとみられる自転車が本当に「放置されている」ものなのか「ただ置いてあるだけ」なのかという判断です。
撤去した後に「放置なんかしていない。ただ置いといただけだ」と言われたらそれまでのこと。
ここのところの判断が難しいというわけです。
自治体により撤去されてしまった場合
(画像引用元:国土交通省近畿地方整備局 大阪国道事務所)
駅前などに置いておいたら撤去されてしまったなんて経験ありませんか?
このように自治体により撤去されてしまった場合、期限内であれば受け取りが可能となります。
お住まいの自治体により受け取り方は様々です。市役所などに電話をして受け取りたい旨を伝えてください。
このときに必要なのが防犯登録番号です。
忘れてしまってもいくつか確認事項を伝えれば受け取り可能とはなりますが、何かと手間がかかる場合もありますので、そんなことになる前に防犯登録番号をメモって自宅に保管しておくようにしておくといいですよ。
まとめ
自転車の撤去に関しては被害者側としては納得いかない結果になることが多いのが現状です。撤去は無駄なトラブルを避けるためにも十分注意して行動を起こしましょう。
また、自治体に撤去された自転車などは受け取り可能とはいえ、無断で駐輪したりすれば他の人の迷惑に。放置をして撤去にかかるお金や労力は他人に迷惑をかけることになります。
自転車に乗る人一人一人の心がけ・モラルが大切です。