不眠症をも引き起こす足のかゆみ・ムズムズ感の原因と対処法まとめ

擦り合わせている女性の裸足

ムズムズとした不快な足のかゆみに悩まされていませんか?

体験したことのない人からすれば「たかが足のかゆみ」と思うかもしれませんが、そのムズムズとした足のかゆみは不眠症を引き起こすこともあるとっても不快なかゆみなのです。

 

虫に刺されたわけでもない、肌が乾燥しているわけでもない、何をしているわけでもないのに起こるムズムズ感。

その正体とは何でしょうか?

足のムズムズ感について

寝転がっている5人の足裏

不眠症をも引き起こす不快なかゆみ。
このかゆみは主に夕方から夜にかけて起こる人が多い傾向にあります。

わりと最近になって認知されるようになった症状で、正式名称を「レストレスレッグス症候群」といいます。

他にも「むずむず脚症候群」「エクボン症候群」などととも呼ばれています。

 

原因がハッキリしない一次性のものと、病気など何らかが原因となって引き起こされる二次性の2種類のタイプがあります。

レストレスレッグス症候群の症状について

動いているときは大丈夫でも、横になるなどジッとしているときに症状が出るのがレストレスレッグス症候群の特徴です。

他にも、

  • 上半身でなく、下半身に出るムズムズ感
  • 場合によっては、かゆみではなく痛みを感じることもある
  • 日中は気にならないが、夕方から夜にかけてかゆみが強くなるため眠れなくなる時がある

など、様々な症状があります。

 

頻度は人によっても異なりますが、週2回以上のムズムズ感はレストレスレッグス症候群と考えていいでしょう。

レストレスレッグス症候群の原因とは?

人差し指を立てて病気について説明する医師

今のところ「脳内での鉄分不足と神経伝達物質であるドーパミンの異常合成が原因」という説が有力なのですが、レストレスレッグス症候群は、未だ謎の多い症状のため他にもいろいろな説があります。

レストレスレッグス症候群は男性よりも女性に発症するケースが多い症状です。

 

なりやすい人は、

  • 「鉄分不足」「人工透析中」「妊娠中」「閉経後」の人
  • ストレスの多い人
  • 神経の高ぶりが多い人

などで、心不全や糖尿病など何らかの疾患を抱えている人もレストレスレッグス症候群になりやすい状況にあります。

 

また、遺伝性の可能性も捨てきれないため、家族にレストレスレッグス症候群の人がいれば、今は大丈夫でもいずれかかる可能性が捨てきれません。

レストレスレッグス症候群の対処法

カルテを書き込む医者

重度となれば病院に行く必要も出てきますが、軽度であれば日常生活での予防も可。

できるだけ、軽いうちに治していきましょう。

日常生活での予防策

  • アルコールや喫煙は控えること
  • コーヒーなどカフェイン飲料の摂取を控えること
  • 脚のマッサージ、またはストレッチをして筋肉をほぐすこと
  • 足の小指の先がちゃんと地面につくよう、立っている時の足の付き方に注意すること

上記の他にも、眠りを妨げるような行為は厳禁で、よく眠るような環境づくりが大切です。

 

ほんのちょっとしたことですが、軽いレストレスレッグス症候群であればこれら予防策で改善できる可能性がありますので、よろしければ試してみてくださいね。

二次性のレストレスレッグス症候群について

つま先を立てた裸足

何らかの疾患が原因でレストレスレッグス症候群になってしまう人もいます。

レストレスレッグス症候群を引き起こす疾患例

  • 鉄欠乏性貧血など、鉄欠乏が原因の疾患
  • パーキンソン病
  • 慢性腎不全(透析中)
  • 心不全
  • リウマチ
  • 脊髄疾患

など。

 

その病気がレストレスレッグス症候群とどのように関わっているのかがわかっていないものもあるのですが、基本的にドーパミンの減少などを引き起こす病気はレストレスレッグス症候群になりやすい傾向にあります。

 

また、病気そのものというよりも、その病気に用いる薬で発症してしまうこともあります。

例えば、抗うつ薬・ドーパミン遮断薬・抗ヒスタミン薬など。

これらはドーパミンを減少させてしまいますので、飲んでいる人は気を付けましょう。

受診する科について

診察券と国民健康保険証

レストレスレッグス症候群の認知度が上がってきたこともあり、最近では専門外来も増えつつあります。

でも、まだまだそれほど多くはないため、人によっては専門の病院に行くのが困難なケースも。

そのような場合はどうしたらいいのでしょうか?

 

かゆみという症状のためか皮膚科を受診する人が多い傾向にあるようなのですが、実はレストレスレッグス症候群の場合に皮膚科は不向きです。

診てもらえないこともあるので気を付けてください。

 

レストレスレッグス症候群は睡眠障害のひとつとされています。

できれば、睡眠外来など睡眠問題に対応してくれる病院がお薦めです。

 

内科などでも診てくれるケースもありますが、中には専門でないため診てもらえないケースも。

睡眠外来が近くになければ、神経内科・精神科・精神神経科などで診てもらえます。

まとめ

不快でありながらも、かゆみだけ。

痛みが伴わないということもあるせいか、ムズムズ感を我慢して病院に行かない人も中にはいます。

しかし、その症状も重くなれば、不眠となり、そこからうつ病など精神疾患にかかる可能性が出てきてしまいます。

 

ちょっとのムズムズ感も、もしかしたレストレスレッグス症候群の可能性が。

不眠に陥る前の早めの対処を心がけてくださいね。

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